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はじまりのだいち
制作年:2017年〜
形式:インスタレーション
サイズ:φ4000×H2500(mm)
素材:木、スタイロフォーム、人工芝、花紙
外は山、中は洞窟を模した鑑賞者参加型作品。 鑑賞者は作品の内部に入り、自身の記憶や大切な人の話を作者や他者としながら、花を作る体験ができる。鑑賞者は、この空間で花紙という薄い紙を幾つにも重ねて、それぞれの花を作っていく。作り方のルールは特になく、それぞれの鑑賞者が自分の記憶や想像力を頼りに作っていく。 またその場に作者が常駐しながら、一緒に花を作ったり、話を聞いていく。 出来上がった花は洞窟の中や、外の山にさしていき、 この洞窟から出てもいいと思えたら、梯子を登って外の空気を吸って、洞窟から出ていく。この作品は鑑賞者の参加によって、少しずつ花が増え、作品が変化していく。 この作品は、人々の小さな行動から景色は変えられるのではないかという考えから制作した。
この作品には約200名の方が参加し、花を作りながらそれぞれの幼年期の花を作った時の思い出や、花を渡したいと思う人の話を聞きました。花の作り方にルールがないため、自分の手を動か しながら素材との応答や好奇心の赴くままに作る人もいた。
明確なゴールを決めず、時間制限を設けず、花ができるまでの時間を自由に過ごしてもらえるように心掛けた。それはまるで、公園のような居心地の良さや安全性がありながら、一つの「花を作る」という柔らかいテーマに沿うことで、手を動かしながら様々なことを考えることができたよう。
そして鑑賞やと時間を共にする中で、鑑賞者が誰かを思って花を作ったり、それを誰かに届けた いと考えたりする思いが、アートなのではないかと思うようになった。
<展示歴>
・2017年2月26-3月3日…『第65回 卒業・修了作品展』
(東京都美術館/東京藝術大学大学美術館/同大学構内/東京)
・2019年10月…『Precious situation』(NEWTOWN/デジタルハリウッド大学/東京)
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